フトアゴの餌は成長で変わる|20年飼って今は野菜8割・昆虫は月1〜2回

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フトアゴヒゲトカゲを飼い始めて20年ほどになります。何代か見送って、いま家にいるのは3歳半のアダルトです。

葉物野菜を並べたフトアゴヒゲトカゲのエサプレート

いま家にいる子は3歳半のアダルトです。毎朝、豆苗をメインにした野菜を刻んで置き餌にして、昆虫は月に1〜2回、ご褒美として出すだけ。だいたい野菜8割、昆虫2割です。

ベビーの頃とはまったく違う内容になりました。当時は毎日コオロギを追いかけさせていたのが、いまはほぼ植物中心です。

この記事は、一般論ではなく、うちの子に実際にやっていることを書いています。うまくいかなかったことも、そのまま書きます。

1. なぜ大人になると野菜が中心になるのか

フトアゴは雑食で、成長段階によって必要なものが変わります。

時期昆虫野菜理由
ベビー〜ヤング多め少なめ体を作る時期。たんぱく質が要る
アダルト少なめ多め成長が止まる。昆虫中心だと太る

成長が止まったあとも昆虫を同じペースで与えていると、肥満と、それに伴う内臓の負担につながるとされています。うちも、2歳を過ぎたあたりから意識して減らしました。

ただし何歳から切り替えるという決まった線はありません。体格と食べ方を見ながら、少しずつずらしていくことになります。

2. 毎日の野菜は1cm以下に刻む

フトアゴヒゲトカゲが豆苗とオクラを食べている様子

毎朝、葉物を中心に1cm以下にカットして、ケージに置き餌にしています。

細かく刻むようになったのには理由があります。以前、大きめのニンジンをあげたら、飲み込めなかったことがありました。口に入れたものの、そのまま出してしまって。それ以来、硬いものは必ず細かくしています。

食べる時間にも傾向があります。午前中、バスキングスポットで体を温めたあとに食べることが多く、その時間帯はよく食いつきます。体温が上がらないと消化が進まないので、理にかなっているのだと思います。

うちでよく使う野菜

野菜うちでの扱い
豆苗メイン。安くて、年中手に入る
モロヘイヤ栄養価が高く、夏場によく使う
ズッキーニ水分が多い。刻みやすい
カボチャ甘みがあって食いつくが、糖分が多いので少量
パプリカ食いつきが良い日が多い
サツマイモよく食べるが、糖分が多いので控えめ
ニンジン硬いので必ず細かく刻んで、少量ずつ混ぜる

小松菜はあまり好みません。カルシウムが多くてよくすすめられる野菜なのですが、うちの子はあまり食べないので、代わりにニンジン・カボチャ・サツマイモなどを少しずつミックスしています。

「この野菜がいい」と言われていても、食べない子には意味がありません。食べるもののなかで組み立てるほうが現実的です。

⚠ ほうれん草は避けています

ほうれん草はシュウ酸を多く含みます。シュウ酸はカルシウムと結びついて、吸収を妨げるとされています。フトアゴにとってカルシウムは後述のとおり重要なので、うちでは使っていません。

同じ理由で、コオロギに食べさせる餌(ガットローディング)にも使わないようにしています。

3. 果物はご褒美。ブルーベリーが一番人気

果物は週に1〜2回、少量だけ。糖分が多いので、主食にはしません。

一番の人気はブルーベリーです。これにはきっかけがあって——ベランダでブルーベリーを育てているのですが、落ちた実を偶然食べてから、大好物になりました。いまでは出すと分かるらしく、反応が違います。

リンゴは皮をむいて。マンゴーは糖分が多いので、ほんの少しだけにしています。

4. 昆虫は月1〜2回のご褒美

冷凍コオロギを解凍して給餌の準備をしている様子

アダルトになってから、昆虫の頻度はかなり減らしました。いまは月1〜2回です。

それでも昆虫を出した日は反応が違います。置き餌の野菜にはゆっくり近づくのに、昆虫のときは明らかに動きが速い。

うちでの使い方
冷凍コオロギストックしておいて、冷凍庫から出して1時間ほど解凍するだけ。管理が楽
デュビアローチ自家繁殖しているので常に新鮮。他の爬虫類にも使えて経済的

昆虫を与えるときは、必ずカルシウムパウダーをまぶします。理由は次の項目で書きます。

5. ⚠ カルシウムだけは、手を抜かない

ジェックスのエキゾテラ・カルシウムパウダーの商品画像
カルシウム+ビタミンD3のサプリメントの写真

ここだけは、好みの話ではありません。

カルシウムやビタミンD3が不足すると、代謝性骨疾患(MBD)という状態になることが知られています。骨がもろくなり、手足が変形したり、骨折しやすくなったりします。一度進むと元には戻りにくいとされています。

原因として挙げられるのは、おもに次の3つです。

  • 食事のカルシウムが足りない
  • リンが多すぎて、カルシウムの吸収が妨げられている
  • 紫外線(UVB)が足りず、ビタミンD3が作れていない

3つめが見落とされがちです。フトアゴは昼行性で、紫外線を浴びることで体内のビタミンD3が働き、腸でカルシウムを吸収できるようになるとされています。カルシウムを足していても、ライトが切れていれば届きません。

UVBライトは、光っていても紫外線が出なくなります。見た目では分かりません。メーカーの交換目安(半年〜1年程度のものが多い)を確認して、日付を書いて貼っておくのが確実です。

うちのサプリの使い方

  • カルシウムパウダー(ジェックス エキゾテラ)── 昆虫を与えるとき毎回
  • カルシウム+ビタミンD3 ── 週に1回程度

D3入りを毎回にしないのは、ビタミンD3は過剰摂取のほうが問題になることがあるとされているためです。メーカーの案内でも、カルシウムは毎日、D3入りは週1回程度が目安とされています。

ただし適量は飼育環境(ライトの種類・照射時間)で変わります。気になる場合は、爬虫類を診られる動物病院で相談してください。

6. 人工フードは置き餌に

GEXとレップカルの人工フード2種類の紹介写真

人工フードはGEXとレップカルを使っています。

気づいたことが2つあります。

① 色で食べる順番が違う。3色入っているのですが、うちの子は赤を最初に食べる傾向があります。GEXのほうはフルーティーな香りがするようで、置き餌にしていてもちょこちょこ食べています。

② ふやかさないほうが食べる。どちらもふやかすと舌にくっついて、食べにくそうにします。今は乾燥状態のまま出していて、これに気づいてから食べ残しが減りました。

うちの子は食が細いので、日中ずっと置き餌にして、好きなタイミングで食べられるようにしています。

その日の食べ残しは、育てているデュビアのごはんに再利用しています。捨てずに回せるので、人工フードは無駄になりません。

⚠ 爬虫類の餌は、法律の対象外です

意外と知られていませんが、ペットフード安全法(愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律)の対象は、犬と猫だけです。爬虫類用のフードは含まれていません。

つまり、成分規格や表示の基準が法律で定められていない、ということです。製品そのものが危険という話ではありませんが、信頼できるメーカーのものを、製造年月日を見て買うくらいの慎重さは持っておきたいところです。

7. 我が家の現在の食事メニュー

フトアゴヒゲトカゲがさつまいもを食べている普段のエサの様子

3歳半のうちの子の、いまのスタイルです。

頻度内容
毎朝(置き餌)豆苗(メイン)+オクラまたはパプリカ+人工フード
週1〜2回冷凍コオロギを解凍して追加
週1回ほどベランダのブルーベリー(ご褒美)
月1〜2回自家繁殖のデュビア

量は少なめにして、食べる量に合わせて調整しています。残す日が続けば減らし、すぐ食べきる日が続けば少し増やす。それだけです。

⚠ 食べない日が続いたら

フトアゴは季節や気温で食欲が落ちることがあります。1〜2日食べないだけなら、様子を見ることが多いです。

ただし、次のような様子があるときは、自己判断せず、爬虫類を診られる動物病院を受診してください。

  • 何日も食べず、体重が目に見えて落ちている
  • 便が出ていない日が続く
  • 口を開けて呼吸している、口の中が腫れている
  • 手足の動きがおかしい、震えている(MBDのサインのことがあります)
  • バスキングスポットに乗らず、ずっと暗い場所にいる

爬虫類を診られる病院は限られます。何かあってから探すと間に合わないので、元気なうちに近くの病院を調べておいてください。うちは、お迎えした週に探しました。

まとめ

  • アダルトは野菜8割・昆虫2割。成長が止まったら昆虫を減らす
  • 野菜は1cm以下に刻む。硬いものは特に(飲み込めなかったことがあります)
  • 食べる時間は体が温まったあと。午前中が多い
  • すすめられている野菜でも、食べない子には意味がない
  • ほうれん草はシュウ酸のため避けている
  • 果物は週1〜2回のご褒美。糖分が多い
  • カルシウムだけは手を抜かない。D3入りは週1回程度
  • UVBライトは光っていても切れる。交換日を貼っておく
  • 人工フードはふやかさないほうが食べる(うちの場合)
  • 爬虫類の餌はペットフード安全法の対象外
  • 様子がおかしいときは、爬虫類を診られる病院へ

20年見てきて思うのは、「正解の餌」よりも「この子が食べるもの」を知っているほうが、ずっと役に立つということです。

赤から食べるとか、ふやかすと嫌がるとか、ブルーベリーだけ反応が違うとか。そういうことは、本には書いていません。毎日見ていれば、自然に分かってきます。

よくある質問

Q. 毎日同じ野菜でもいいですか?

うちは豆苗がほぼ毎日です。ただしそれだけにはせず、2〜3種類を混ぜるようにしています。1種類に偏ると、その野菜に多い成分・少ない成分がそのまま偏るためです。手に入りやすいものを軸にして、あるものを足す、くらいで十分だと思っています。

Q. 昆虫が苦手でも飼えますか?

アダルトなら、かなり減らせます。うちも月1〜2回です。冷凍コオロギなら動かないので、生き餌が苦手な方でも扱いやすいです。ただしベビーの時期は昆虫が中心になるので、幼体からお迎えする場合は、そこを覚悟しておく必要があります。

Q. 人工フードだけで育てられますか?

製品によっては「総合栄養食」とうたっているものもあります。ただし前述のとおり爬虫類用フードは法律の基準がないので、表示だけを根拠に全部を任せるのは、うちではしていません。野菜と併用しています。

Q. 水はどうしていますか?

水入れは置いていますが、そこから飲んでいるところはあまり見ません。野菜の水分で足りている部分が大きいようです。ただし脱皮前や乾燥する季節は、霧吹きをすると舐めることがあります。水入れは、飲まなくても毎日替えています(ぬるくなると傷みます)。

Q. ケージの中で餌を置く場所は?

バスキングスポットの真下は避けています。熱で野菜がすぐしおれるためです。少し離れた、体を温めたあとに移動しやすい位置に置いています。

出典・確認した資料

  • 環境省:ペットフード安全法Q&A(対象は犬・猫。爬虫類用フードは対象外)
  • 環境省:家庭動物等の飼養及び保管に関する基準(平成14年環境省告示第37号/最終改正 令和4年告示第54号)
  • 使用しているサプリメント・人工フードの製品表示(給与量・頻度の目安)
  • 使用しているUVBライトの取扱説明書(交換目安)
  • かかりつけの動物病院(個体に合わせた判断)

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