アンダーウッディサウルスミリーの飼い方完全ガイド|初心者でも安心な飼育環境と注意点

mirinomiryoku アンダーウッディサウルスミリー

アンダーウッディサウルスミリーは、オーストラリアの乾いた大地にひっそりと暮らす、小柄で瞳の大きなヤモリです。そのまるい目でじっとこちらを見つめる姿に、思わず心を奪われた方も多いのではないでしょうか。

「初心者でも飼えるのかな?」「飼育にはどんな準備が必要なんだろう?」
そんな疑問を私自身も抱えていました。

最初にこのヤモリと出会ったのは、地元の爬虫類専門店。何気なく立ち寄ったつもりが、大きな瞳とちょこんとした表情に一目で魅了されてしまい、その日のうちにお迎えすることを決意しました。

飼育を始めてからもう3年が経ちますが、その控えめでおだやかな性格、夜にひょっこりと姿を見せる健気な仕草に、今でも心がほぐれるような癒しを感じています。

この記事では、そんな私の飼育体験をもとに、アンダーウッディサウルスミリーの特徴、準備するアイテム、食事や健康管理の工夫など、初めてでも安心して始められる情報をまとめました。これから飼育を考えている方にとって、少しでも参考になれば嬉しいです。

アンダーウッディサウルスミリー(ナキツギオヤモリ)とは?

アンダーウッディサウルスミリー――通称「ナキツギオヤモリ」は、オーストラリアの乾いた大地にひっそりと暮らす小型のヤモリです。体長は10〜15cmほどで、まるでビー玉のように澄んだ大きな瞳と、ずんぐりとした尾が印象的。名前の「ナキツギ」という響きも、どこか詩的で魅力を感じます。

夜行性で、昼間は物陰にひそみ、夜になると静かに活動を始めます。その慎重で控えめな性格が、どこか奥ゆかしくて、見ていると穏やかな気持ちになります。

私が初めてこのヤモリに出会ったとき、その佇まいに「この子なら、初心者の私にも寄り添ってくれるかも」と直感したのを覚えています。実際に飼育を始めてみると、環境への順応力が高く、とても丈夫で飼いやすいと感じました。乾燥地帯の出身らしく、過度な湿度管理に神経質になる必要がなかったのも助かりました。

アンダーウッディサウルスミリーの飼育に必要なアイテム

小さな体に大きな魅力が詰まったアンダーウッディサウルスミリー。その飼育には、環境づくりがとても大切です。私の経験をもとに、実際に使って良かったものを紹介します。

ケージは最低30cm×30cmから

基本的な住まいとして、30×30cm程度のスペースが必要です。1匹であれば十分ですが、ペアや複数飼育する場合は45×60cm以上を確保しましょう。

私は「レプテリア クリアネオ400 slim」を使っています。見た目もすっきりしていて、通気性やメンテナンスのしやすさが気に入っています。チャームさんで購入して、価格は8,000円ほどでした。

ケージの選び方ポイント
・単独飼育:30×30cm以上
・ペア以上:45×60cm以上
・開閉がしやすく、お掃除が簡単な構造が理想

ケージレイアウトの詳しい解説についてはこちらの記事で紹介しています。

ウェットシェルターで落ち着ける空間を

夜行性の彼らにとって、日中に安心して身を隠せるスペースはとても重要です。私はスドーのウェットシェルターSサイズを使っています。
ミリーは小柄なのでSサイズでちょうど良く、500円前後で手に入るのもありがたいポイント。

高湿度は必須ではありませんが、水分補給ができる構造になっているため、水入れを別に設置しなくても良いのが便利です。

シェルターのポイント
・素焼きタイプで自然な見た目
・中に水を入れておけば、水入れ兼ねる構造が◎
・価格も手頃(Amazonで500円ほど)

冬場の必需品:パネルヒーター

温度管理にはパネルヒーターが欠かせません。私はジェックスのレプタイルヒートSを使っていて、コンセントに差すだけでケージの床面をじんわり暖めてくれます。

ケージの半分だけに敷いて、温かい場所(ホットスポット)と涼しい場所(クールスポット)を自然に作るようにしています。

ヒーターのポイント
・部分加温で体温調整できる環境を
・ジェックス製は安全性も高く安心
・価格は約3,000円(Amazon調べ)

温度計と湿度計で日々の観察を

飼育で一番大事なのは「気づくこと」。温度と湿度の変化に敏感な生き物だからこそ、数値の確認は欠かせません。

私はREPTIZOOの温湿度計を使っています。吸盤タイプでどこにでも貼れるので見た目もすっきり。毎朝のチェックが習慣になっています。

温湿度計のポイント
・適正温度は26〜30℃
・吸盤式でケージの好きな位置に固定できる
・価格は1,000円ほど

床材は見た目と実用性のバランスを

最初はキッチンペーパーを使っていましたが、見た目も楽しみたくなって今は「ビバリア ウォルナットサンド」に落ち着いています。

これはくるみの殻を粉砕して作られた天然素材で、見た目もナチュラル。乾燥地帯出身のミリーにもぴったりです。通気性も良く、消臭効果があるのでお世話も快適。

床材は定期的に交換し、清潔な環境を保つことが重要です。ウォールナッツサンドは燃えるゴミとして処理ができます。

床材のポイント
・自然素材で安心
・吸水性&通気性があり快適
・5kgで約2,000円(チャームさんで購入)
アンダーウッディサウルスミリーのケージレイアウトについてはこちらの記事で解説しています。

水入れはウエットシェルターがあれば大丈夫

新鮮な水を常に入れておくための水入れが必要です。水は毎日交換し、清潔を保ちます。ウエットシェルターを置く場合はシェルターの上に水を入れておけばいいです。

アンダーウッディサウルスミリーの飼育環境をもっと整えたい方は、以下の記事もぜひ参考にしてみてください。アンダーウッディサウルスミリーのケージレイアウト実例とコツ

餌とサプリメント|自然に近い食生活を整える

アンダーウッディサウルスミリーを健康に育てるためには、彼らの食性を理解し、自然に近い食事環境を整えてあげることが重要です。

メインはコオロギとミルワーム

ミリーの主食は、動くことで本能を刺激する生き餌です。とくにコオロギやミルワームは嗜好性が高く、よく食べてくれます。

人工フードに慣れてくれる個体もいるかもしれませんが、うちのミリーは断然「活き餌派」。動かないものにはほとんど反応しませんでした。

サプリメントは健康の土台

餌にはカルシウムとビタミンD3のサプリメントをまぶして与えます。これにより骨格や代謝がしっかり支えられます。特に成長期のベビーには欠かせない栄養補助になります。

詳しいエサの種類やサプリの使い方は、以下の記事で解説しています。
[アンダーウッディサウルスミリーのエサと給餌のコツ]

給餌のコツ|性格を見ながら工夫を

初めて人工フードを試したとき、完全にスルーされました。それどころか「なんでこれなの?」と言いたげな顔…。ですがコオロギを見せた瞬間、目をキラキラさせて追いかけ回す姿は今でも忘れられません。

与えるときはピンセットで軽く動かすと、狩りのスイッチが入るようです。ただ、動かし方にコツがあって、向きや角度が少しでも食べにくいと、すぐ諦めてしまうこともあります。

一度機嫌を損ねるとその日はもう食べない、という繊細な一面も。焦らず、ゆっくりと関わるのがポイントです。

給餌の頻度|年齢に合わせて調整

ベビー 毎日
成体 2~3日に一度

あげすぎは肥満につながるため、欲しがるからといって与えすぎないのが鉄則です。ミリーの体型や活動量を見ながら調整していきましょう。

水分補給|シンプルで十分

水入れは必須ですが、ウェットシェルターがあれば兼用可能です。上部に水を注いでおくと自然に水分を摂ることができます。水は毎日交換し、清潔に保つようにします。

病気の予防は環境から

アンダーウッディサウルスミリーは丈夫な種類ではあるものの、飼育環境の整備が健康維持の基本です。特に、温度と湿度のバランスを崩すと、脱皮不全やカルシウム不足によるトラブルを招く可能性があります。

毎日ケージ内の環境をチェックし、小さな変化も見逃さないようにすると安心です。

脱皮サポートは湿度管理から

ヤモリたちは定期的に脱皮を行います。うまく脱皮できないと、尾や手足の先に皮が残り、血流が妨げられてしまうこともあります。

ケージ内に湿度を保てるウェットシェルターを設置しておくと、脱皮がスムーズです。

脱皮のサポート

アンダーウッディサウルスミリーは定期的に脱皮を行います。脱皮不全を防ぐために、ケージ内にウェットシェルターを設置し、湿度を適切に保つことが重要です。

私の飼ってるアンダーウッディサウルスミリーは、一度だけ脱皮不全を経験しました。その時はかなり焦りましたが、お湯を使って優しくサポートしてあげたことで無事に解決しました。

この経験から、湿度管理の重要性を痛感し、以来私は日々の湿度チェックや、湿度調整のための対策を怠らないようにしています。

実体験より

うちのミリーが初めて脱皮不全を起こしたときは、本当に焦りました。
ぬるめのお湯で湿らせたコットンを使って、優しくこすり取ってあげると、無事に全部脱げました。それ以来、湿度の管理を欠かさない習慣がつきました。

脱皮後のケージは清潔に

他のヤモリと違って、アンダーウッディサウルスミリーは脱皮した皮を食べずにそのまま残します。この皮を放置するとカビや雑菌の原因になるので、脱皮後は早めに取り除くことが大切です。

ハンドリングはほどほどに

アンダーウッディサウルスミリーはおとなしくて人に慣れやすいですが、過度な接触はストレスの元です。

ハンドリングするときは、手を清潔にして、落ち着いた動きで短時間だけにしておきましょう。慣れてくると、そっと手に乗ってきてくれることもあります。

トラブル体験談|温度計の落とし穴

ある日、うちのミリーの食欲が急に落ちたことがありました。最初は季節のせいかと思っていましたが、よくよく温度計を確認すると表示がおかしくなっていて、実際にはかなり低温になっていたことが判明しました。

パネルヒーターを買い替えて、28℃前後の適温に保つようにしたところ、数日で元気に。この出来事以来、私は毎朝の温度チェックを日課にしています。

アンダーウッディサウルスミリーの飼育でよくある質問

Q1. アンダーウッディサウルスミリーは初心者でも飼えますか?

A. はい、比較的丈夫で穏やかな性格のため、初心者にも飼いやすいヤモリです。ただし、温度・湿度管理は日々の観察が重要です。

Q2. 餌は何をあげればいいですか?

A. 生きたコオロギやミルワームが主食です。カルシウムやビタミンD3のサプリメントをまぶして与えると健康維持に効果的です。

Q3. どのくらいの頻度で餌をあげるべきですか?

A. ベビーは毎日、成体は2~3日に1回が目安です。個体の様子を見ながら調整しましょう。

Q4. ハンドリングはできますか?

A. 穏やかで人懐っこい性格の個体も多いですが、過度なハンドリングはストレスになります。必要最低限にして、やさしく接してあげましょう。

まとめ

アンダーウッディサウルスミリー(ナキツギオヤモリ)は、初心者にも飼いやすいヤモリでありながら、その魅力や個性はとても豊かです。

この記事では、飼育に必要なケージや湿度管理アイテムから、給餌方法、健康管理、性格や行動の特徴まで、実体験をもとに幅広く解説しました。

適切な環境を整え、日々の観察とケアを怠らなければ、愛らしい姿で長く私たちに癒しを与えてくれる存在になります。

ぜひこの記事を参考に、アンダーウッディサウルスミリーとの素敵な暮らしを始めてみてくださいね。

 

この記事を書いた人:nakamura
フクロモモンガやフトアゴヒゲトカゲ、アンダーウッディサウルスミリーなど、爬虫類・小動物と20年以上の暮らしを続けている愛好家。
失敗も含めたリアルな体験をもとに、これから飼育を始める人に役立つ情報を発信中。
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