実際に停電・地震・台風を経験して、爬虫類と一緒に乗り越えてきた筆者が、役立ったことを体験談としてまとめました。
この記事でわかること
- 実際に停電・地震・台風を経験して役立ったこと
- わが家の避難カバンに入れているもの
- 季節ごとに電気なしで温度を保つ方法
爬虫類が災害で直面する主なリスク
- 急激な温度変化: 停電や窓割れによる外気流入で体温調節が崩れやすい。
- 給水・給餌の停止: 生餌や冷凍餌の入手が途絶え、脱水や栄養不足に陥る。
- 避難所受け入れの不確実性: 犬猫以上に同伴不可の可能性が高い。
- 脱走・ストレス: 移動・騒音・光でパニック、ケースの隙間からの逸走リスク。
※これらを整理した理由:私自身、停電時に「どのリスクから先に対処すべきか」を瞬時に判断できず困った経験があるため、優先順位を可視化する目的でまとめています。
実際に役立った防災グッズ:実体験ベースで紹介
持ち運び用ケージ・キャリー
普段のケージは重く脆弱、素早く退避するには軽量で堅牢なキャリーが必須です。通気口の穴径が小さく、フタにロック機構があるものを推奨。内部は滑りにくいペーパーやタオルを敷き、移動時の体の負担を減らします。視認性を確保しつつ、上から布で覆えば外刺激を抑えられます。


電気に頼らない簡易保温セット
停電直後の「数時間」をしのぐ道具。使い捨てカイロ、アルミ保温シート、魔法瓶+お湯、ダンボール二重壁の組み合わせが手軽で効果を感じやすかったです。
カイロは直接触れないようタオルで包み、低温やけどを防ぎます。アルミでケース外周を覆うと放熱が減り、内部の温度降下を緩やかにできます。
餌の備蓄(短期〜中期)
| 餌の種類 | 保存性 | 備蓄のコツ |
|---|---|---|
| 人工フード(ペレット/ジェル) | 常温で長期 | 普段から慣らしておくと非常時も食べやすい |
| 冷凍マウス | 冷凍で長期 | 停電で解凍したら優先消費。保冷剤と併用 |
| 昆虫(デュビア等) | 中期 | 小規模ストック。過剰在庫は逆に管理リスク |
※この表を作った背景:停電時に「どの餌をどの順番で使うべきか」を判断できず迷った経験があり、優先度を明確にするために整理しました。
「非常時は給餌頻度を落としても健康維持は可能か」を平時に確認しておきましょう。水分摂取を優先し、餌は少なめでもOKという場面が多いです。
水・給水グッズ
清潔な飲水の確保が特に大切だと感じました。500ml〜2Lのペットボトルを複数、浅い給水皿、霧吹きを常備します。湿度依存の高い種(カメレオン・ヤモリなど)は霧吹きの水滴から飲むため、ノズル詰まりを防ぐための予備と布フィルターも置いておくと安心です。
脱走防止・遮光アイテム
ガムテープ、結束バンド、洗濯ネット、暗色タオル。視界を遮るとストレス軽減になり、周囲の人への配慮にもなります。ラベルシールで「種類・名前・注意事項・連絡先」を貼ると、万一の逸走・保護時に役立ちます。
私は初めての停電時、ガムテープの残量が少なくて封緘が不十分になり、キャリーの隙間チェックに時間がかかった経験があります。それ以来、テープは必ず“新品1本以上”を非常袋に入れるようにしました。
停電対策:ポータブル電源の選び方と稼働時間の目安
・短期=ポータブル電源、長期=ソーラーの併用が安定。
・数値はあくまで目安として使い、実際の環境で試運転するのが大事。
短期はポータブル電源、中期はソーラー併用、緊急補助に車載電源という三段構えが現実的です。
台風で24時間以上停電したとき、わが家では1000Whのポータブル電源を使いました。昼はソーラーパネルで充電し、夜は20Wの局所加温に切り替えることで2日以上もちました。一晩だけなら300Wh程度でも何とかなりますが、余裕を持って500Wh以上あると安心です。

車のシガーソケット+インバーターも有効ですが、排気・燃料・一酸化炭素には最大限の注意をししましょう。屋内アイドリングは厳禁です。ポータブル電源は月1回のメンテ充電、ソーラーは接続ケーブル・MC4コネクタの動作確認を習慣化しましょう。
爬虫類の種類別:災害時の具体的な対応方法

フトアゴヒゲトカゲは熱の確保が大事
昼行性で光(UVB/可視光)と熱の両輪が生活のリズムです。非常時は「熱の確保>光の確保」を優先しました。朝にケースの一部へ日光を15〜20分当て、餌は消化が落ちたので量を控えめにし、水分を優先しました。
コーンスネークは脱水に気をつけます
比較的絶食耐性は高い一方、脱水には弱いです。浅い皿を常設し、シェルター確保で安心感を作ると落ち着きました。キャリーはロック必須です。体が柔らかく、わずかな隙間からも逸走するため、フタと側面の隙間はテープで封緘をしました。
カメはこまめな水の交換が必須
水棲は水質悪化が最大の敵です。避難時は「広い水槽」より「清潔な少量の水+こまめな交換」を優先しました。陸棲は保温床(カイロ+厚手タオル)で腹側から温め、日中は日光浴をしました。
ヤモリは布で覆うとストレスが減ります
夜行性で隠れ家が重要です。暗布で覆い、視覚刺激を遮断すると落ち着きました。餌は人工フードへ徐々に慣らしておいたので非常時に助かりました。霧吹きで壁面に水滴を作って、水を飲ませました。
実践のコツ:
・停電時は「熱の確保>光の確保」を意識する。
・給餌は控えめ、水分補給を優先する。
・普段から人工フードに慣らしておくと安心。
・キャリーはロック+暗布でストレス軽減。
・避難行動は「暗闇でも手順通り動ける準備」をしておく。
季節別シミュレーション:電気なしでどう温度を保つか
冬の停電時:新聞紙と段ボールで断熱箱を作る
冬の停電で実際に試したのは、段ボール箱の内側に新聞紙を重ねて貼り、アルミ保温シートを敷いてケースごと入れる方法です。カイロはタオルで包んでケースの外側底面に当てました。外気温5℃の夜でもケース内を15℃以上に保てました。
夏の停電時:直接冷やさず空気を動かす
夏の瞬間停電では、保冷剤をタオルで包んでケースの外壁に当て、USBファンで空気を動かしました。直接冷やすと急冷になるので外側からじわじわ下げるのがポイントです。
実体験:地震・台風・豪雨で実際に起きたこと
地震で突然の停電(夜間)
深夜の揺れでブレーカーが落ち、真っ暗になりました。まずヘッドライトを装着し、トカゲをプラケースへ。カイロをタオルで包んでケース外側に貼り、アルミで覆ったところ、体表温の低下が緩やかになりました。手順を決めておくと、暗闇でも迷いが減ると実感しました。
台風で24時間超の停電
ポータブル電源のみでは蓄電が尽きるため、日中にソーラーパネルで充電、夜は20Wの局所加温に切り替えました。ヒーターのON/OFFを30分単位で間欠運転し、温度計で最低温の維持を確認しました。電力は「連続稼働」より「間欠+断熱」で節約できました。
豪雨で避難所NG→車中泊
避難所は爬虫類持込が難しく、車中泊を選択しました。助手席にキャリー、後席に電源・水・餌を置き、暗布で覆い、落ち着かせました。夜間は結露対策に窓を数ミリ開け、雨が吹き込まない位置に車を止めました。静かな環境を作ると次第に落ち着き、排泄も通常通りでした。
夏の瞬間停電と通気の教訓
短時間の停電でも室内がサウナ状態になりました。USBファン+保冷剤で外壁冷却、ケース内は直接冷やさず「空気を動かす」方針で温度を下げました。温度・湿度計の数値が落ち着くまで無理に給餌せず、水分補給を優先しました。
発生直後から3日目までの行動タイムライン
直後(0〜30分)
ケガ確認→停電確認→キャリーへ移し、カイロ+断熱で応急保温。脱走防止の封緘とラベリング。
数時間
温度計を目視し、過加熱・低温を回避。水を少量ずつ。人側の安全確保(情報・充電・トイレ)も同時並行。
1日目
給餌は控えめ。排泄・行動の変化を観察。ポータブル電源の残量管理と充電計画を立てる。
2〜3日目
人工フード・保存餌で省リソース運用。ソーラー充電や車電源を併用し、夜間の最低温を死守。

わが家の避難カバンに入れているもの
実際に地震を経験してから、玄関の棚にいつでも持ち出せる袋を置くようにしました。中身は、プラケース・カイロ・アルミ保温シート・ガムテープ・暗色タオル・ペットボトル水2本・浅皿・霧吹きです。余裕があればポータブル電源と人工フードも追加します。
カイロとガムテープは使いかけを入れておくと量が足りないことがあるので、必ず新品を1つずつ入れておくようにしています。初めての停電でガムテープが足りずキャリーの封緘に時間がかかった経験からの教訓です。
まとめ
実際に停電や地震を経験して一番感じたのは、道具より手順が大事だということです。暗闇の中でも体が動くように、平時に一度だけ避難の流れを確認しておくだけで全然違います。
わが家では玄関に避難カバンを置き、カイロとガムテープは必ず新品を補充するようにしています。電気なしでも1〜2日しのげる準備があると、いざというときの焦りが大きく減ります。
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