爬虫類飼育の電気代を節約する方法|効率的な温度管理とコスト見直し術

hatyuuruisiikunodenkidai 爬虫類飼育初心者向け

爬虫類を長く大切に飼う上で、「温度管理」は欠かせない要素です。しかしその一方で、電気代が高くて不安…と感じている飼い主さんも多いのではないでしょうか。

私自身も複数の爬虫類を飼育しており、以前は電気代の請求に驚いたことがありました。でも、器具の見直しや設定の工夫で、電気代をぐっと抑えることができたという実体験があります。

この記事では、電気代の内訳、器具の選び方や管理方法のコツ、そして節約のポイントを、経験を交えてわかりやすくご紹介します。
これから飼育を始める方にも、すでに飼育中の方にもきっと役立つ内容です。

 爬虫類飼育の電気消費の内訳

照明器具の電力と消費傾向

照明は昼間の光や紫外線を生体に提供するために必要不可欠ですが、選び方次第で消費電力を抑えることが可能です。

LEDライトを活用

LEDは省エネ性能が高く、寿命も長いのが特徴です。爬虫類用の紫外線を含む製品もLED照明が登場しています。初期コストは高めですが、長期的なコスト削減につながります。

タイマーコンセントの使用

 

タイマーコンセントを使用して必要な時間帯のみ点灯させることで、無駄な点灯時間を防ぎます。昼夜リズムを適切に維持しながら節電も可能です。

私はフトアゴヒゲトカゲの紫外線とバスキングライトをタイマーコンセントに繋いでいて、7:00〜17:00に点灯するように設定しています。ニシアフリカトカゲモドキには装飾の植物用にライトをつけていて、これは8:00〜15:00に点灯するようにしています。

節電効果も得ながら、自分でつけたり消したりしなくていいので、とても楽です。

適切なワット数の選択

生体のサイズに合わせて適切な照明を選ぶことで、過剰な電力消費を避けられます。オーバースペックなライトや保温器具は消費電力も無駄になりますし、生体にも良い影響はありません。

【照明のポイント】
・LEDライトの選択:長期的なコスト削減
・タイマーコンセントの利用:必要な時のみの点灯で節電
・ワット数:生体に合わせた保温器具を選ぶ

保温器具の種類と電力消費

保温は電気代の大部分を占めるため、効果的な管理が重要です。

パネルヒーター vs セラミックヒーター

パネルヒーターは底面に設置し、効率的に暖かさを提供します。特定のエリアを温めるのに向いています。低ワットで安定した保温が可能ですが、局所的な加熱には不向きです。

セラミックヒーターはケージ全体の温度を維持するのに適していますが、消費電力はやや高めです。

私はレオパとニシアフのケージの下にパネルヒーター、フクロモモンガのケージにセラミックヒーターを設置しています。パネルヒーターはGEXのレプタイルヒートSをニシアフの30cm×30cmのケージ下にそれぞれ敷いています。消費電力は16W、購入金額はAmazonで5000円くらいでした。

フクロモモンガのセラミックヒーターはマルカンのヒートランプ60Wで、楽天で5000円くらいでした。これにマルカンのデジタルサーモを取り付けて温度の上がり過ぎにならないように制御しています。デジタルサーモも楽天で購入して6000円くらいでした。

パネルヒーター セラミックヒーター
消費電力低め 消費電力高め
ケージ底に設置、局所的な保温 ケージ全体の保温

フクロモモンガで使ってるヒーター

断熱対策で節電

保温性能を高めるために、ケージの外側に断熱材を貼ったり、カバーを使用することでエネルギー消費を抑えられます。

昔、エアコン管理していなかった時はレオパ、ニシアフのケージのまわりには発泡スチロールで断熱しておりました。

私はフクロモモンガのケージには熱が逃げないようにフリースの毛布をかけています。以前はかけていなかったのですが、かけてからはケージ内の温度が安定して保てるようになりました。フリース毛布はAmazonで2000円ほどでした。

断熱対策をするかしないかで、電気代はかなり変わります!

加湿器の活用

湿度が低いと保温効率が下がることがあります。適度な湿度を保つことで、ヒーターの効率が向上します。

加湿器はアイリスオーヤマの超音波とスチームのハイブリッド式のものを使っています。タンク容量が4.5ℓと大容量で、タンクを外して給水できることが気に入っているポイントです。Amazonで15000円くらいで購入しました。

消費電力は110Wと省エネ設計されています。1日あたり8時間、30日間使ったとして約127円だそうです。

加湿器を活用した爬虫類ケージの保温対策

湿度を保つことでヒーターの効率がアップします。
加湿器を使った湿度対策は必須です。

空調機器(エアコン)の使用と電気代

生体が増えたらエアコン管理

たくさんの爬虫類を飼育している場合、個別にヒーターを使うよりもエアコンで管理する方が、結果的に電気代は安くなります。冬季や夏季には24時間稼働することが多いです。エアコンの電気代は他の器具よりも高く、エアコン代だけで1万円以上かかることもあります。

私は冬季と夏季はエアコンを常時かけています。冬季は23℃、夏季は29℃にしています。動力で動く業務用のエアコンなので効きは良いです。20坪のスペースに1台のエアコンですが、24時間かけっぱなしで13000円くらいです。

業務用エアコンで管理された爬虫類飼育スペース

電気代の管理と節約策

消費電力の把握

各器具の消費電力を確認し、総電力消費量を計算することで、どの器具がどれだけの電気代を占めているかを明確にすることができます。例えば、紫外線ライト、パネルヒーター、セラミックヒーターなどの消費電力を把握し、総電力消費量を計算することで、電気代の見直しを行うことができます。

省エネ器具の選択

最新の省エネ性能を備えた飼育用器具を選ぶことで、電気代の節約につながります。特にLED照明や効率的なヒーターなどは、電気代を大幅に削減することができます。

電力会社の見直し

電力料金プランは電力会社によって異なり、契約プランにより同じ電力量でも請求金額が変わってきます。自分のライフスタイルや使用状況に合ったプランを選ぶことが、実際の電気代を削減するための重要なポイントとなります。

私も以前は九電に入っていましたが、新電力に切り替えました。入ったのは北摂電気です。電力と動力と合わせて1000円ほど安くなっているような感覚です。

適切なプランの選択

電力会社によっては、使用時間帯による割引があるプランや、一定量を超えると料金が低下するプランがあります。各会社のプランを比較検討し、自分の使用パターンに最も適したプランを選ぶことで、電気代を最大限抑えることができます。また、定期的にプランの見直しを行い、最適な料金体系を維持するのも重要です。

自分に合った電力会社とプランの選択で電気代を安くできる可能性があります。

テクノロジーの活用で効率アップ

スマートプラグの活用

スマートプラグは、コンセントと電化製品の間に設置するデバイスで、インターネットを通じて遠隔操作が可能です。

スマートプラグを使用して電気管理する爬虫類用ヒーター

外出先からの遠隔操作

スマートフォンのアプリを使用して、外出先からでも家の電化製品を操作できます。たとえば、急な予定変更があっても、ヒーターのオンオフをスムーズに行えます。

スケジュール設定

設定した時間に自動で電源をオンオフできるため、ケージ内の昼夜サイクルを正確に維持することが可能です。これにより、生体の健康にも配慮しつつ、電気代を無駄にしません。

消費電力のモニタリング

一部のスマートプラグは消費電力を記録してくれる機能もあり、どの商品が多くのエネルギーを使用しているのかを可視化することができます。これにより、電力消費を更に効率的に管理できます。

スマートホーム技術の進化により、爬虫類飼育も自動化やリモート管理が可能になりました。これにより、さらなる節約効果を狙うことができます。

【スマートプラグのポイント】
・外出先からヒーターのを操作できる
・設定時間で自動でオンオフできる
・消費電力のモニタリング製品もある

センサーによる自動制御

温度センサーや湿度センサーを設置することで、環境変化に応じた自動制御が可能になります。

湿度と温度をモニターするためのスマート温湿度計

温湿度計の使用

スマート温湿度計(例:SwitchBot温湿度計)を使用することで、リアルタイムで温度と湿度をモニタリングできます。スマートフォンアプリ経由でデータを確認でき、外出先からもアクセス可能です。

設定した温度や湿度の範囲を超えた場合に、スマートフォンに通知が送信される機能があります。これにより、生体の環境が適切に維持されているかを常に確認できます。

スマート温湿度計で管理してる様子

自動制御の設定

温度センサーとスマートプラグを組み合わせることで、特定の温度範囲を超えた場合に自動でヒーターをON/OFFする設定が可能です。例えば、夜間に温度が低下した場合に自動でパネルヒーターをONにする設定を行うことができます。

湿度センサーを使用して、適度な湿度を維持するための加湿器や除湿器の自動制御も可能です。湿度が低いと保温効率が下がることがあるため、適度な湿度を保つことでヒーターの効率が向上します。

スマートプラグと制御システムなしでは爬虫類飼育は難しいくらい活用しています。

爬虫類飼育の電気代に関するよくある質問(FAQ)

Q. 爬虫類飼育の電気代は月にいくらくらいかかりますか?
A. 飼育環境や使用器具によりますが、1匹〜2匹程度であれば月1,000〜2,000円程度に抑えることも可能です。エアコン管理が必要な場合は月1万円を超えることもあります。
Q. 電気代を抑えるためにすぐにできる工夫はありますか?
A. タイマーコンセントの活用、LED照明の導入、断熱対策などが即効性のある節約術です。複数の小さな工夫を積み重ねることで、大きな節約になります。
Q. エアコンとヒーター、どちらが節約になりますか?
A. 飼育数が少ないうちはヒーター管理が節約になりますが、5匹以上の飼育になるとエアコン管理の方が電気代を抑えられる場合があります。
Q. スマートプラグやセンサーは必要ですか?
A. 必須ではありませんが、電気代管理や自動制御に非常に便利です。特に外出が多い方や温湿度管理を徹底したい方におすすめです。
Q. 加湿器も電気代がかかりますか?
A. 機種によりますが、1日8時間使用で月100〜200円程度の電気代がかかることが多いです。保温効率向上にもつながるため、結果的に節電になることもあります。

まとめ

爬虫類たちが快適に過ごせる環境を保ちながら、電気代も無理なく節約できたら理想的ですよね。
今回ご紹介した方法の中から、まずは気になる部分だけでも試してみてください。

私のように「ちょっとした見直し」で月々の負担がグッと減ることもあります。
大切な生きものとの暮らしが、より穏やかで心地よいものになりますように。

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