フトアゴヒゲトカゲの夏の温度管理ガイド|快適に過ごすための環境づくり

hutoagohigetokagenatsunoeakon フトアゴヒゲトカゲ

フトアゴヒゲトカゲは乾燥地帯に暮らすため、日本のような高温多湿の夏が苦手です。

暑さが続く時期は熱中症のリスクも高まるため、環境づくりがとても重要になります。ここでは、私の飼育経験を交えながら、夏を安全に過ごすための温度管理のポイントをまとめました。

フトアゴの原産地オーストラリアの気候を知ろう

フトアゴヒゲトカゲの原産地であるオーストラリア内陸部は、昼と夜の寒暖差が大きく乾燥した地域です。日本のような蒸し暑さはほとんどないため、飼育下ではこの違いを意識した温度管理が必要になります。

【オーストラリアの気候】

昼の気温 35〜42℃
夜の気温 15〜20℃
湿度 30%前後

フトアゴヒゲトカゲを飼うのに温度管理が重要な理由

フトアゴヒゲトカゲの飼育において最も重要な要素の一つが「温度管理」です。フトアゴヒゲトカゲは自分で体温を調節できないため、飼育環境の温度がそのまま体調に直結します。

ケージ内の温度は、フトアゴヒゲトカゲの食欲、消化、代謝に直接影響を及ぼし、健康状態を左右します。特に日本の蒸し暑い夏はトカゲにとってストレスになることが多く、飼育ケージ内はフトアゴヒゲトカゲが快適に過ごせるように温度管理をしてあげる必要があります。

フトアゴヒゲトカゲの生息地と気候

フトアゴヒゲトカゲが生息するオーストラリア中部の地図フトアゴヒゲトカゲはオーストラリア中東部の内陸に生息しています。

砂漠気候〜草原気候地帯に生息しているので、乾燥気味な森林や砂漠など砂漠気候地帯の気候をもとに温度管理をするのが良いとされています。

フトアゴヒゲトカゲが生息する地域の気温

彼らの生息地では、夏の間、気温が33〜40℃まで上昇する日も珍しくありません。日によって40℃を超える、かなり過酷な環境です。

また最低気温は約18〜20℃と、昼と夜の寒暖差は激しいです。

最高気温は約15〜27℃と日中は、日本に比べて暖かく過ごしやすい気候になっています。

ですが、最低気温は約3〜9℃と、夜間はかなり冷え込みます。

最高気温 33〜40℃ 15〜27℃
最低気温 18〜20℃ 3〜9℃

フトアゴヒゲトカゲの飼育に最適な温度帯

温度管理でとくに重要なのが、バスキングスポットの温度と クールスポットとの温度勾配です。

  • 日中のバスキングスポット:35〜40℃
  • ケージ内のクールスポット:25〜28℃
  • 夜間の温度:20〜23℃

これらの温度帯を維持することがフトアゴヒゲトカゲの快適な生活を支えるために非常に重要です。

日本では夏場、室温が30℃以上になることも多く生体とって負担が大きすぎます。7月〜9月くらいは24時間エアコンを活用して適切な温度に保つことが必要です。

夏場のエアコン設定温度:26〜28℃がベスト

エアコンで室温を調整しているフトアゴヒゲトカゲの飼育環境蒸し暑い日本の夏、簡単に安全に温度管理するにはエアコンが必須です。

エアコンを使って室温を調整する際のポイントは、「フトアゴヒゲトカゲが過ごしやすい温度にする」ことです。夏場は、室温を26〜28℃に設定するのが理想的です。

これによって、ケージ内のクールスポット(涼しい場所)が適切な温度に保たれます。また、バスキングライトを使ってホットスポット(暖かい場所)をつくり、トカゲが自由に温度を調整できる環境をつくります。

エアコンに当たらないケージの置き場所

写真のように、ケージにエアコンの風が直接当たらない位置に置くと温度が安定しやすくなります。

我が家でのエアコンを使った温度管理

私は仕事場に爬虫類を置いています。部屋が広く業務用のエアコンをつけており、夜間帰宅時も夏場はエアコンを切りません。

我が家ではエアコンを昼間は26℃、夜間は28.5℃に設定していて、常時室温が上がりすぎないようにしています。私が冷え性なので昼間も26℃よりは下げないのですが暑がりな方はもう少し下げても大丈夫と思います。

夜間は少し高めの28.5度にしているのは業務用のエアコンでセンサーがついていないためです。室内の温度が下がりすぎても、省エネモードにならずガンガン冷風を送り出すので少し高めの設定にしています。

家庭用のエアコンだと、通常はセンサーがついているので25〜27℃くらいの設定がおすすめです。

スイッチボットの温湿度計でケージの環境を管理している様子温湿度計はスイッチボットを使っています。スイッチボットの温湿度計は外出中でも、スマホのアプリから遠隔で温度の確認できるので安心です。スイッチボットのハブと連携することで設定した温度の範囲から異常が発生した場合にアプリでアラートが届きます。

エアコンもスイッチボットで管理することで、室温が上がりすぎたり下がりすぎたりした時も、遠隔で設定温度の調節ができるのでおすすめです。

スイッチボットのハブミニ、温湿度計、どちらもネットショップで購入しました。スイッチボットのシリーズはセールの安くなるタイミングで買うのがおすすめです。

サーキュレーターも常に弱でまわし室内の温度が安定しやすいようにしています。6年ほど前に購入しましたが、年中つけています。

ケージ内の涼しい場所に温湿度計を設置して環境を観察している様子 温湿度計はケージの中の一番涼しそうな場所に置くと良いです。私はケージの右奥に置いてます。

24時間エアコンをつけっぱなしとなると電気代も気になるところですが、特に暑い7月、8月あたりは消さない方がよいです。

私の家は業務用のエアコンで動力で動いているのですが、夏場の一番暑い時期24時間つけっぱなしにしていても動力分の請求が5000円程度です。

自宅に爬虫類を置いていた時は、家庭用のエアコンをつけっぱなしで電気代として8000円くらいでした。なので、そんなにいうほどにものすごく電気代がかかる感じではない印象です。

9月に入って最高気温が30℃を下回ってきたら、自分が部屋にいない時のエアコンは止めてもいいと思います。

・エアコンは24時間稼働
・スイッチボットを利用して温度管理すると安心
・サーキュレーターを回し室温を安定させる
・温度計を設置し常に観察

【FAQ(よくある質問)】〜フトアゴの夏、どう乗り切る?〜

Q1. フトアゴヒゲトカゲにエアコンは必要ですか?

A. はい、夏場は必須です。
日本の高温多湿はフトアゴにとって非常にストレスになるため、室温を26〜28℃に保つようエアコンを使用しましょう。

Q2. バスキングライトは夏でも使うべき?

A. はい、使います。
室温が高くても、フトアゴが「自分で体温を調節できる環境」を作ることが大切。35〜40℃のホットスポットを維持できるようにします。

Q3. 夜はエアコンを切っても大丈夫?

A. 夜間も高温になる地域では、24時間つけっぱなしがおすすめです。
とくに7〜9月は、夜間でも気温が高くなるため、クールスポットが28℃以上になると体調を崩す原因になります。

まとめ

・室温は26〜28℃を目安に保つ
・バスキングとクールスポットで温度差を作る
・温湿度計やスイッチボットでこまめに確認する

この3つを意識するだけで、夏場でもフトアゴが安心して過ごせる環境になります。私の家でも、この方法で温度管理が安定しています。

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